2022年2月23日水曜日

余寒お見舞い    No.83

余寒お見舞い  立春をすぎても寒さきびしい日が続いています。 新年のご挨拶、欠礼しましたが近況のご報告です。------------------------------------------------------------ 昨年5月の末からは思わぬことに立て続けに見舞われました。梅の実をとっている時、脚立が倒れて落下、背のあばら骨2本を骨折、このため毎年鍬とスコップで行っていた田の畔塗りができず、龍国寺の若和尚甘蔗健仁さんが一人で操作するあぜぬり機を借りて来てやっていただく仕儀に。その後、連日苗を一本一本手植えしていたさなか、作業を終えた深夜、右手の指が曲がった状態になり翌朝、救急車で運ばれることに。(脳梗塞で7月1日~13日まで入院。看護師さんたちの患者一人一人への心に届く対応と食事に感銘) 11月3日、稲架かけの立つ田んぼの傍らで健仁さんの呼びかけで、秋の豊穣と、奉納祭―続・祈りの唄会が開かれ、イザイホーの若きお二人の沖縄のうたと三線が、参加された人が家から持ってきた音の鳴るものと共に田畑に鳴り響いていました。唄と三線の響きと、舞いの奉納・・・。今年でさいごとなる米づくり、15年に及ぶ天空と大地からの恵みに感謝と祈りのときをもちました。(リハビリを格好の口実に毎週月曜日は3時間のテニス)  3年前の「豊田市の図書館を考える市民の会」(市民の会、と表記)の方たちとの出会いを契機に依頼されていた原稿を2年がかりで書いたものの分量が大幅にオーバーし、さいごは同会の竹内純子さんや会の方たちのすさまじき尽力でインタビュー原稿となり、『―5年間の市民活動から学んだこと 生きるための図書館って なんだろう アーサー・ビナード氏講演録&才津原哲弘氏インタビュー』(市民の会☎090—-7953-9078:杉本はるみ代表)が10月に刊行されました。その際の2つの長い原稿を竹内悊(さとる)さん(『生きるための図書館 ―一人ひとりのために』岩波新書2019)に読んでいただき、以後手紙でのやりとりで思いもよらぬ時間、至上のときを授かりました。今も日々、その時間の中にいます。 お元気で よき日々を! 2022.2  糸島市二丈 才津原哲弘     ――――――――――――――――――――――――――――― 昨年、出会った本のことなど  1.『戦後公共図書館基準』G.B.ジェッケル編、ALA,1943:竹内悊、抄訳・解説:未定稿2021/5/28修正:未刊行)第2次大戦のさなか、時の大統領ルーズベルトのために情報を収集する大統領直属の機関が各分野の専門職集団に委嘱して答申案を得、大統領に直接報告。図書館分野に関しては、ALAアメリカ図書館協会では戦後計画委員会をジェッケル博士を委員長として答申案を作成、その後顧問団による討議のあと最終案を作成。1935年当時、人口1億2730万のうち3500万の米国民に図書館サービスが行きわたっていない現状をふまえて、国内全域に十分な質と量の図書館サービスを提供し、図書館サービスがない地域を解消する目的を立て、その実現のために基準を設定して、各図書館単位の自発的な充実を支援するもの。考えぬかれた竹内氏の驚くばかりの抄訳と解説、2020年代のこれからの日本の図書館のあり方を考えるために竹内さんからのかけがえのない贈りもの。(基準とは何か;公刊を切望)--------------------------------------- 2.『子ども読書』盛夏号:VOL.50、通巻300号:子どもの読書勉強会会報 2021.7(代表:宮坂全子☎・Fax 042-423-6418) 「子どもたちに読書の楽しさを知らせ、読書に親しめる環境をつくる努力をしている人たちの会」が50年にわたって発行してきた会報の終刊号。「会報の編集、版下づくり、印刷、製本の全てを会員の手作りで」行う。製本の仕方を竹内さんが提案。本誌の冒頭に「五十年、三百冊を支えたもの 竹内悊」の文章。「簡単だけれど、難しい方法」製本の手順を語る言葉がそのまま「よく生きるとはどういうことか」を語るかに思われる。---------------------------------------------------------------------------------------------------- 3.『菜の花の沖縄日記』坂本菜の花 ヘウレーカ 2019)➡『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』ドキュメンタリー映画(12月、福岡市内で)➡『ためされた地方自治 原発の代理戦争にゆれた能登半島・珠洲市民の13年』1冊の本からつながる世界

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