2007年から糸島に移り住み、思いを同じくする人たちと「としょかんのたね・二丈」を始め、志摩地区の「みんなの図書館つくろう会」、二丈深江地区の「糸島くらしと図書館」の人たちと共に、糸島のより良い図書館づくりを目指して活動してきた。「糸島の図書館は今、どうなっているのか」、糸島図書館事情を発信し、市民と共に育つ糸島市の図書館を考えていきたい。糸島市の図書館のあり方と深く関わる、隣接する福岡市や県内外の図書館についても共に考えていきます。
2021年1月23日土曜日
年のはじめに ごあいさつ No.61
あけましておめでとうございます 2021年 春
新しい年のはじまりどのようにお迎えでしょうか。
糸島に住み始めた2007年から始めた米作りは昨年で14回目となりま
したが、昨年は夏の長雨とはじめてウンカの被害に見舞われました。
近所の農家の方の話では、収穫は例年の3分の2位とのことでした。
「お宅は農薬もやっていないのによく育っているね」と言われまし
たが、ウンカの被害(約50㎡)はあったものの、昨年の6割増しの
実りを授かりました。これは田植えをこれまでで一番早く終えたか
らではないかと思います。と言っても実は世間並みの時期でしたの
で、いかにこれまで滅茶苦茶であったかということでもあります。
自然農は天地、自然の声をよく見聞きして、その声に即して行うこ
とを体感しました。
コロナ禍の中で、いくつもの出会いの時が取りやめになりました。
あらためて日々の一つひとつの出会いの大切さ、ありがたさを痛感し
ています。出会えなかった出会いを思うことしきりです。
昨年は人との出会いとともに本との出会いの時でもあったように
思います。1冊の本との出会いから次々に広がる出会い(亡き人、未
知の人)との。
【『知らなかった、ぼくらの戦争』アーサー・ビナード、小学館:
23人の語り部の驚くばかりの体験と歩み;著者の歩みと出会い;
木島始→菅原克己『遠い城』・(飯田進)→「げんげ忌」小沢信男
『捨身なひと』『通り過ぎた人々』→『「新日本文学」の60年』
「六十年近くの読者として」鶴見俊輔さんダ・・】アーサーさんと
その本から、佐賀の三瀬村の山中での2か月に1度の6人での読書会が
始まったのも思いもよらぬことでした。
itokazedayori@gmail.com ブログ: www.kazedayori.jp
昨年、出会った本から
1.『絵が語る八重山の戦争 郷土の眼と記憶』潮平正道(南山舎)。
1933年石垣島生まれの画家が75年前、少年の目で見た八重山の戦争を
描く。戦争の本当の苦しさ悲しさを伝える一枚一枚の絵が語るものに
言葉を失う。著者の目に焼きつけられた国民学校3年生のころから旧
制中学校1年生までの記憶が読者の眼前に現出。
2.『原爆投下部隊 第509混成群団と原爆・パンプキン』工藤洋三、
金子力 共著 発行は2人の著者。
『知らなかった、ぼくらの戦争』で驚くばかりの著者の活動を知る。
アーサー・ビナードさんにとって「歴史認識が変わる本」であった由。
糸島市の図書館でリクエストし、愛知県図書館から借り受け。『遠い
城』(西田書店)と共に。
3.『魂の邂逅 石牟礼道子と渡辺京二』米本浩二 新潮社:
『評伝石牟礼道子』についで書かれるべき待望の書。二人の長く深い
道行きと,石牟礼さん逝ってなお石牟礼さんと伴に歩み続ける渡辺氏
を鮮やかに描出。何という出会いだろう。
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