2022年10月3日月曜日

「鶴見俊輔展₋Un」開催のお知らせ  No.99 

糸島市二丈にある「本屋アルゼンチン」で10月の一ヶ月間(土、日のみ開店)、 「鶴見俊輔展-Un」を開催されます。私自身、鶴見さんの読者の一人として過ご してきたことで、本屋アルゼンチンの大谷直紀さんとの出会いがあり、今回の 企画にできる限りの協力をさせていただくことになりました。 まずは大谷さんによる企画展のご案内です。ーーーーーーーーーー 鶴見俊輔展-Un-開催にあたって 本屋アルゼンチンでは毎年10月に鶴見俊輔展-Un-を開催します。 今年の鶴見さんの生誕100年を口実に、1回きりではなく、毎年の ルーティンしてしまう企みです。 私は鶴見さんの遺した言葉に救われる人がいると思います。 彼自身が戦中・戦後のけんりょく、国家、社会、何より自分自身に 苦悩し、疑い、受容を繰り返す、”揺らぎ”を味わい尽くし、年齢 を重ねても思想を科学し続けたからではないでしょうか。 とにかく、言葉と眼差しが優しい。 鶴見さんの著作は膨大で、展示しる200冊はほんの一部。 「次世代へのバトンを渡す」など惧れ多く、私自身も鶴見さんを掴み 着れているわけではありません。 それでも、この哲学者の言葉を燈してみたい。 ゆっくり、展示物に触れていただけると嬉しいです。 本屋アルゼンチン Naoki Ooya なぜ、いま鶴見俊輔か。 「役に立ちそうなメジャーなものを、効率よく」 タイムパフォ-マンス(時間対効果)中心社会を生きています。 文字よりも写真をスクロールし、動画を倍速で摂取する日常。 何を隠そう、自分自身がその真ん中を歩いています。 本当に大切なものをとりこぼしていないだろうか。 鶴見さんは、学者や権力者ではなく、日常を営む一般人の言葉、 感情に本来掴むべき「思想」が眠っていると考えました。赤鉛筆 と青鉛筆を持ち、誰も注目もしない小規模な刊行物や社内報に一 生懸命、線を引きながら読んでいたそうです。 小さな声なき声に耳を傾け、時に停滞し、時に全身する。 誰かの小さな声は、そのまま「自分の声」でもあります。 タイパ社会にいる私たちが、まさに背けている大切な声。 糸島の本屋アルゼンチンから、鶴見さんの優しい語り口と あり様に対話のヒント、言い換えるなら、次代に繋がる 一本の糸を紡ぎたい。 鶴見俊輔俊輔展-Un-を開催します。 ーーーーー 【概要】 鶴見俊輔展-Un- 入場 無料 / 駐車場あり  / 1960年代「思想の科学」をはじめ、約200冊の鶴見さんの作品を展示します。------- 場所 本屋アルゼンチン(筑肥線大入駅徒歩1分)https//goo.gl/maps/ 14s2NGpeXfamj3zDA--------ー 日時(12時~16時)※22日のみ別。 1.大規模展示 10月2日、8日、15日、16日、22日、29日、30日----------- 2.小規模展示 10月9日、23日 イベント 10月22日(土)に少人数の読書会を実施。 午前の部(10時~11時半):鶴見さんんの文章を読んで、感想交換。(大谷) 午後の部(13時∼14時半):才津原さんによる即興の鶴見さんを語る会。 ーーー-- 以上、大谷さんによるご案内。 大谷さんに一文を求められて、次の案内を寄せました。ー 鶴見さんのこと  (1922-2015)         才津原哲弘 鶴見俊輔さんの本を初めて手にしたのは 私が20歳を過ぎた頃だ。2015年に93歳で 逝去されて早や7年が経つが、55年をこ える読者の一人として、鶴見さんの本は 日々、一層面白い。京都にある出版社、 ”編集グループSURE”が『もうろくの春 鶴見俊輔詩集』を最初の出版物として発 行して今年で創業20周年、最新刊は”鶴 見俊輔生誕100周年記念出版”として6月 25日に発行された『日本の地下水 ちい さなメディアから』鶴見俊輔著だ。同書 は1960年から雑誌「思想の科学」誌上で 21年間にわたって続いて連載された、日 本のさまざまな地域のサークルの雑誌評 の初の集成だ。  40年、60年前に書かれた鶴見さんの一 篇、一篇が2022年の今、なぜ、どのよう に面白いのか、そのことを語りあう場を 糸島市二丈、筑肥線大入駅近くの「本屋 アルゼンチン」で。風、光さやかな10月 のある日に。 【追記:10月22日(土)13時~14時半】 ーいずれかの日に、ぜひ本屋アルゼンチンへ。

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