2020年4月9日木曜日

「図書館は今 花盛り。連日、美しいお花が届けられる図書館」(嬉しい便り)No.43

新しい年度の始まる4月1日、三重県の小さな町の図書館で働く方から心あたたかくなる、うれしい手紙が届いた。なんども読み返すたびに、なんとも嬉しい思いがこみあげてくる。「こんな図書館がある!」「いや、図書館って、そういうものなんだ」
この嬉しさを私だけのものとしないで、一人一人に伝えたい。そうだ、ブログでの掲載のお許しをお願いして掲載できないだろか。こうしてここにその一部を・・・。

「図書館がここにあるって、灯りが灯っているみたい」
    (以下、いただいたお手紙より)

大変ごぶさたいたしております。ご丁寧なお年賀状をいただいておりましたのに ご無礼なままの日を重ねてしまい、誠に申し訳ありません。
中村哲さんの悲報、コロナウィルス禍と、胸痛む出来事が続き、本当の春を心待ちする思いです。そんなお気持ちからでしょうか。図書館には連日 美しいお花が届きます。

ショウジョウバカマ     
ショウジョウバカマ 写真素材

キブシ                

クリスマスローズ、ミモザ、

ガーベラ、スノーフレーク、

ウグイスカグラ

トサミズキ     











[ 写真の挿入は筆者による]

「これ、なんだ?」と調べにいらして、
そのまま「「どうぞ」と置いていかれる方、
花束にして届けて下さる方、
バケツにたっぷりあふれんばかりにして届けて下さる方・・・。
図書館は今 花盛りです。

「花はいいねー」
「本はいいねー」
「図書館はいいねー」

とおしゃべりしながら 春を届けて下さるそのお気持ちが
本当にありがたく心に沁みます。

そしてこの一ヶ月
訪れて下さるみなさんが
「こんなときに図書館があいていてよかった」
「図書館がここにあるって、灯りが灯っているみたい」
と心からしぼりだすように言ってくださいます。
本当にありがたいことです。

何ができるだろうと悩むことばかりですが、
小さな思いを積み重ね、
前に進んでいかなければ、
と思います。
  (略)
    三月二十九日  勢和図書館 ・・・        


 
このような図書館がある
一人ひとりの居場所となる、人にやさしい図書館
お花をもっていきたくなる図書館

花の名前を調べにきて、そのまま「どうぞ」と置いてかえる図書館

花束や
バケツにたっぷり あふれんばかりのお花が届けられる図書館

「花はいいねー」
「本はいいねー」
「図書館はいいねー」
かわすコトバに 一人ひとりの心がはずむ図書館

この図書館は地域の人一人ひとりにとって、竹内悊さんが言われる"生きるための図書館”〈一人ひとり、みんなのための図書館〉そのものだと思う。
【『生きるための図書館―― 一人ひとりのために』竹内悊(さとる)岩波新書2019.6】 

地域の人が花を持ちよる図書館は、「一人ひとり、みんな」が、抱き、向きあっている問題や課題に適う適切な「本」(情報)を手にすることで、一人ひとりが考えることをきたえ、深めるところだ。
そして一人ひとりに適切な「本」をつなぐのが図書館員だ。

この図書館、多気町立勢和図書館のこれまでの歩み、そのサービスの実際、そして司書である図書館員の働きをあらためて知りたい、まじかに見たいものだ。


図書館員は、そして図書館長とは、何をする人か
図書館は誰のためのものか
図書館は何をするところか。
”地域に図書館がある”とはどういうことか
図書館の利用が無料であること、「公立図書館が税金で立つとは、どういうことか」

「いつでも」「だれでも」「どこでも」「なんでも」とはどういうことか

このことを知りたい(ヨクミキキシ ワカリタイ)、そして”生きるための図書館”〈一人ひとりみんなの図書館〉を、自分の住む地域で手にしたいと思い、願う人に、『生きるための図書館――一人ひとりのために』(岩波新書)とともに、今年の2月に出版された竹内さんの「講演録」をあわせ読まれることをすすめたい。
よく考えるとはどういうことか、よく生きるとはどういうことか、を指し示す2冊の本を手にして、このような著者と同時代にあることのありがたさを思う。
【『生きるための図書館をめざして―いま語りたいいこと つたえたいこと―』竹内悊先生講演会記録 2019年10月20日 :竹内悊先生講演会実行委員会:発行 図書館問題研究会・親子読書地域文庫全国連絡会 600円+税 】

『生きるための図書館――一人ひとりのために』竹内悊(さとる)
岩波新書 2019.6.20


今こそ、一人ひとりの身近に本物の図書館が必要、との思いを深くする。
「本物の図書館」とは何か、については菅原峻(たかし)さんの、下記資料を。
【※「日本の図書館は、3タイプに分けられる」菅原峻。①図書館という看板の下がった役所、全体の半分以上、②無料の貸本屋、残りの70~80%、③本物の図書館、全体の5%、しかも、当初③であっても、①②化していくケースが珍しくない。『図書館にはDNAが大事です。』”アミューズ”2000.1)】

「公共図書館10傑」のうち、八日市市立図書館、湖東町立図書館、能登川町立図書館は、合併(2006年1月1日)により、東近江市立となる。図書館数7館。(他に東近江市立五個荘・愛東・永源寺・蒲生図書館)東近江市:人口11万3000人
 

コロナ感染をめぐる状況はすさまじく、地域によっては今、開館している図書館も休館せざるをえない情勢がひろがっている。                       
地域にある図書館が、いまどのような図書館であるか、「一人ひとり、みんなの図書館」であるかどうか、市民として、しっかり見つめ、とらえて、「一人ひとり、みんなのための図書館」、「生きるための図書館」への道を探っていくこと、そのためにできることを一つひとつ積み重ねていこう、そのような思いを、「美しいお花が日々届けられ、花盛り」の小さな町の図書館で働く一人の図書館員の方からのお手紙で、手渡されたように思う。                                      

この図書館の名前は、多気町立勢和図書館、2006年1月の合併以前は、人口5000人を少し上回る勢和村の村立勢和図書館だった。
勢和図書館については、稿を改めて。(この稿、続く)

追記1.
その後、4月13日から、一部利用制限が出て、「閲覧制限(長時間滞在)をご遠慮いただくことになりました。大変心くるしいのですが、皆様にご協力をお願いしているところで
す。どうか皆様お元気で、と願うばかりです。」とのご連絡をいただいた。4月13日

追記2.4月16日、政府による緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大された日の翌日。臨時休館を決定したとの連絡。4月20日(日)~5月6日(水)の期間。この間、予約貸出のみ、玄関で受け渡し。セット貸出などは現在準備中。準備出来次第公表の予定。

春の花々が届けられる図書館からの臨時休館【4月20日(日)~5月6日(日)】の知らせをうけて

 「花はいいねー」、「本はいいねー」、「図書館はいいねー」の言葉が行き交う図書館から、臨時休館の知らせ
どんなにそのことを残念に思う人たちがおられることだろう

「とても残念なことですが、臨時休館が決定してしまいました。」との
図書館員の方の言葉の肩越しに、心はずませて、図書館にきていたひとたち
図書館を”わたしの場”、”みんなの場”としていたのひとたちの
落胆の声が聞こえるようだ

だがしかし
連絡してくださった図書館員の方から
静かな深い元気を授けられたようにも感じる

「とても残念ですが、、・・・」にこめられた深い悲しみ
そして「本当に、大変な状況となっていますが、
できることを模索し、
丁寧に行っていきたいと思います。

才津原さんも
どうかお元気でお過ごしくださいませ。

 勢和図書館  ・・・

「できることを模索し、丁寧に行っていく」

このことこそ、いま、もっとも大切なことではないか
そして、「丁寧に」にというのは、地域のひと、一人ひとりみんなに、ということだろう
一人ひとりにできることを、考え、模索し、
一つひとつ、行っていく

図書館が臨時の休館となっても
この図書館では
一人ひとりの心に灯を灯す試みが
一日一日、ていねいに行われるだろう
地域(コミュニティ)のオアシスとして
いつでも泉の水が流れだすための
心つくした取り組みを重ねて
開館の日に向かわれることだろう

ご連絡の言葉から
そのことが
まっすぐ
伝わってきた

勢和図書館は 今の今も
けっして閉じられていない
地域の一人ひとりみんなに寄りそう
地域に開かれている図書館だと思います。

林さん
みなさんも
どうかお元気で
他日 また
        2020.4.19


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